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指板材について

主な指板材とその特徴

ボディやネック材と同様、指板に使用する木材も音に影響します。
硬い木材を使えば音の輪郭がはっきりした硬質の音色となり、柔らかい材料を使えば、甘めの音色となります。

近年、ローズウッド、エボニーがワシントン条約の規制の対象になったため、代替材料を採用する動きが広がっています。下記以外にもブビンガ、ウェンジ、ジャトバ、フェノール樹脂が使われることもありますが、ここでは一般的によく使われている4種類の材料についてご紹介します。

1.インディアンローズウッド (Indian Rosewood)

産地:熱帯~亜熱帯地域
比重:0.8-1.0
硬度:11,000 N

重硬で耐久性に優れている材料です。適切に乾燥されたものは形状的にも安定し、指板に多用されています。指板として使った場合、エボニーとメープルの中間的な音色になります。音の輪郭が明瞭で、高域が出すぎず、バランスの良い音です。
インドネシア産でソノケリン (Sonokeling) と呼ばれる木材も、インディアンローズウッドと同じ材種です。
最近、ワシントン条約の対象となり、商用の輸出入には申告が必要になりました。

ブラジル産のものはブラジリアンローズウッドまたはハカランダ (Brazilian Rosewood, Jacaranda) と呼ばれ、ワシントン条約で規制され、輸出入には事前許可が必要です。

2.エボニー (Ebony)

産地:アフリカ~東南アジア
比重:0.9-1.0
硬度:14,000 N

日本名は黒檀、重硬で耐久性にも優れています。質の良いものは高価ですが、ほぼ黒色で研磨すると光沢も出るので指板材として人気があります。
ローズウッドより硬く、音質としてはローズウッドより高域が強く出ます。慎重に乾燥を行わないと割れやすく、変形しやすい材料でもあります。
最近、ワシントン条約の対象となり、商用の輸出入には申告が必要になりました。

3.ハードメープル (Hard Maple, Canadian Hard Maple)

産地:カナダ、アメリカ北部
比重:0.7
硬度:6,000 N

エボニー ⇒ ローズウッド ⇒ メープルの順で硬度が低くなり、音色もこの順で柔らかめになります。エボニー指板が高域の強い硬めの音色であるのに対し、メープル指板は甘めの音色、ローズウッド指板はその中間的な音色です。
メープル指板は、乾期、乾地では収縮が進んでフレット端が指板側面より飛び出すこともあるのですが、その音色と外観から指板材としても人気のある材料です。

4.パーフェロー (Pau Ferro)

産地:南米
比重:0.7-0.9
硬度:9,000 N

硬度、比重、弾性率、収縮率などの特性がインディアンローズウッドに近い堅木です。音質的にもローズウッドに近いですが、メープルが持つしっとりした高域の特徴もミックスされた感じで、バランスの取れた音色と言えます。
材色、木目はローズウッドほど安定しておらず、明るい材色で木目がはっきりしないものからローズウッドに近い外観のものまであります。

Rooftop Model 1, Model 2 では、音色と形状安定性、天然資源保護の観点から、指板にパーフェローを使用しています。

以下のグラフは代表的な指板材の物性値を比較したものです。
パーフェローはインディアンローズウッドとほぼ同等で、硬度だけがややメープル寄りであることが分かります。